7歳までの子育て

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【言葉がけ⑶】子どもが失敗した時

子ども時代は、本当にたくさんの失敗をしますよね。

何かをこぼしたり、壊したり。

大事なものを忘れたり、無くしたり。

時には、誰かを傷つけてしまったり、自分が傷ついたり…。

 

【子どもにいい影響を与える言葉がけシリーズ】3回目は、

子どもが失敗をした時の言葉がけについて、考えてみましょう。

 

これまでの【言葉がけシリーズ】を読んでいない方へ

【言葉がけシリーズ⑴】一日一回は必ずして欲しい「恋人トーク」の方法 

【言葉がけシリーズ⑵】子どもに注意をしたい時

 

 

子どもの失敗は「成長」の元

 

子ども時代の失敗は、どんな失敗でも必ずそこから何かを学ぶことができます

 

子どもが失敗をする原因は、

  • 手指の動きが未熟だった
  • 体の動きを思い通りにコントロールできなかった
  • 先の見通しが甘かった
  • 勘違いをしていた
  • 大丈夫だと思ったことが大丈夫じゃなかった
  • 覚えていたつもりでも忘れていた
  • あまり深く考えずに行動した、など… 

こんな風に、未熟さや経験不足からくることがほとんどです。

 

だから、その失敗を通して何が足りなかったのかを知り

次に同じ状況になったたらこうしよう!と考えることができる、

とてもいい学びのチャンスなのです。

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「だって、9時だと思ったんだよ」「6と9、まだ混乱中かぃ…」

 

失敗すればするほど、その経験値は上がります。

大きな失敗は、大きな学びを与えてくれます。

 

 

もちろん、失敗というのは決して気持ちのいいものではありません。

でも、子ども達には、

今そういう失敗して、よかったね!

この失敗から、いろんなことがわかって、よかったね!

と、その後の人生にプラスになるつなげ方ができるように、導きたいのです。

 

では、失敗から学び、その学びをその子の心にしっかり届けるためには、どんな言葉がけをするのがよいのでしょう?

 

 

子どもの失敗を成長に導く言葉がけとは

 

失敗したとわかったその瞬間の、周りの大人の反応がとても大切になってきます。

子どもが失敗から学ぶためには、その子本人が、

  • 状況を冷静に判断し、
  • 何が足りなかったのかを考え、
  • 「次はこうしよう」と希望をもてること

が、大切になってきます。ですから、周りの大人は、大きな声で叫んだり、叱ったり、取り乱したりせず、まずは「失敗は誰にでもある!ここからどう導くが肝心だ。」と気持ちを落ち着け次のステップ1.2.3.4を実行してみましょう。

 

 

子どもの失敗を成長に変えるステップ1.2.3.4

 

⒈ 安全確認、状況把握

子どもが失敗したその瞬間は、まずは何も言わずにとにかく安全確認。

周囲の状況を把握してみましょう。

  • ケガはないかな?
  • 壊れたものが飛び散ってはいないかな?
  • 他に傷ついたり、被害を被ったりした人はいないかな?

もし危険な状態になっていたら、

子どもを安全な場所まで移動させた上で、どんな風に危険な状態になっているのかを、子どもと一緒に把握します。

大切なものをどこかに置き忘れた、約束の場所にいくのを忘れた、などの場合には、連絡するべきところにして、状況を確認します。

 

 

⒉ 気持ちのケア

安全が確認できたら、次はその子や周りの子の気持ちを確認です。

  • びっくりしているかな?
  • 怖がっているかな?
  • 嫌な思いをしている子はいないかな?

そして、ここで初めて、声をかけるタイミングがきます。

ショックを受けている子には「大丈夫?」

どうしたらいいのかわからない子には「どうすればいいと思う?」

拭いたり片付けたりしようとしている子には「手伝おうか?」

 

ここで大切なのは、

子どもはこの時点から既に、失敗したという事実から学びを得ようとしているということです。

周りの大人が「ほーら、だから言ったじゃないの!」とたしなめなくても、ちゃんと状況から学んでいこうとしています。本人の力を信じて、それを見届けられるかどうか、大切な時です。

 

 

⒊ できることを探して行動にうつす

気持ちのケアを続けつつ、次はその場の状況を一緒に把握して、どうしたら失敗する前の状態に戻せるのかを、一緒に考えます。

  • 汚れたものは、掃除する。
  • 壊れてしまったものは、できる限り一緒に直す。
  • 連絡すべきところがあれば、連絡する。
  • 傷ついたり困ったりしている人がいたら、声をかけできることをする

 

壊れてしまったもので、どう見ても直せないものもあります。

それでも、できる限り元に戻そうとすることも大切です。直しながら、物や人を大切にする心や、自分の行動への責任の取り方などを学んでいくでしょう。そして、がんばっても直せないとわかった時、「無理だったね…」ともう一度落ち込みながら、またそこにも学びがあります。

もし、「壊れちゃったね、泣かなくてもいいよ、また新しいの買おう、ポイッ」としたら、こういう学びを得ることはできません。

 

 

⒋ 次に同じことが起きたら、どうすればいいのか

落ち着いた頃を見計らって「次に同じような状況になった時、どうする?」という会話をしてみましょう。

  • これをやりたい時には、大人に言う
  • 今度この道具を使う時には、ここに気をつける
  • こぼれやすいものは、ここに置く
  • 忘れやすいことは、メモに書く
  • 困った時には、まず大人に聞く
  • 大事なものは、こういう風に扱う、など…

1、2、3でしっかり学べた場合、きっと立派に自分なりの答えを見つけていることでしょう。

 

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次にあなたがどうするのか、が大事なのよ。

ここまでくるのに、涙あり、ドラマありで、簡単ではない時もあります。

でも、ここで立派に自分の考えを答えられた時、「失敗は成長の素なんだ」としみじみ実感できることでしょう。

 

そして、この経験の繰り返しが、

失敗を恐れず、何にでも挑戦する、前向きな生き様となって、その子の人生を大きく成長させてくれることでしょう。

 

さぁ、次に子どもが何かの失敗をした時にはぜひ「成長のチャーンス!」と喜んで下さい!

そして、【子どもの失敗を成長に変えるステップ1.2.3.4】で、大きく成長できるよう、導いていきましょう。

 

 

 

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